「二月の勝者」では、晶と母親の問題が起こります。
晶は、塾で最上位クラスの生徒でしたが、伸び悩んだ結果、母親の虐待が始まります。
なんとか志望校に合格しますが、授業について行けず、転校、引きこもりとなりました。
晶は、母親のエゴによって、潰れたのです。
「二月の勝者」晶が潰れた
「二月の勝者」では、晶が潰れてしまいます。
晶は、桜花より優秀な塾「フェニックス」の最上位クラス「サミット1」の生徒でした。
フェニックスでは、下位クラスは、テストの度に生徒が入れ替わりますが、上位クラスは、入れ替わりのないほぼ鉄板状態でした。
そんな中、晶は、「サミット1に戻りたい。何とかしてもらえませんか。」と、講師であった黒木にお願いします。
しかし、厳密に点数を選考しているので、レベルに達しない限り、「サミット1」に戻ることはできません。
晶の家はヤバイ系で、「サミット1」に入れなかったら、何されるか分からないと、晶が言いました。
「二月の勝者」晶が潰れたワケとは
晶は、伸び悩んでいただけなので、黒木は個人的に何度か指導し、家庭教師まで引き受けました。
その甲斐もあり、晶は志望校に入学できました。
しかし晶は、授業についていけず、沈んだまま浮上できない「深海魚」になってしまいました。
志望校自体が晶の希望ではなく、親主導で選んだ学校でした。
その親との関係が、その後の反抗期でヒビが入ることになります。
合格することばかり考えて、「その後」があるという肝心なことを忘れていたのです。
「私立校はバラ色」と、いうワケではないのです。
「二月の勝者」晶が潰れ引きこもる
このままでは、晶の高校への進級は難しくなり、公立中へ「転入」することになります。
晶の学校に近いと、引っ越しまでしたマンションでは、晶が私立中に通っているとが知られていす。
母親は恥ずかしくて、晶と一緒にいたくないため、晶を義母に預けることにしました。
このことを知った晶は、バットで母親を殴り、家の中をメチャクチャに壊しました。
まさに「家庭崩壊」です。
晶は、祖母の家に移りましたが、中二からの転校は馴染めず、引きこもりになりました。
「二月の勝者」晶を潰した母親のエゴとは
「二月の勝者」の晶を潰したのは、母親のエゴでした。
晶の家は厳しく、駅前で親に怒られることや、晶の腕に、つねられたような傷、額に絆創膏を貼っていることもありました。
黒木は、母親の虐待から晶を守るために、親が望む志望校に受からせるよう、家庭教師を引き受けました。
晶は、志望校に合格しましたが、そこからが本当の悲劇となりました。
軽率に、実力以上の学校に押し込んだ結果が「家庭崩壊」でした。
自分のエゴで、子供の成長を阻む身勝手な親も多いのです。
「二月の勝者」晶を潰した母親の後悔
「二月の勝者」で晶を潰した母親も、その後、後悔します。
母親も自分なりに、息子を立派に育てようと一生懸命でした。
なぜあんなに視野が狭かったのか、なぜ一時の感情に任せて、あんな酷いことをしたのか、幸せのかたちは、他にいくらでもあったのだと後悔します。
悔やんでも悔やみきれない気持ちです。
周りの人から見ると、これが、あの教育母親なのか、虐待をした母親なのかと驚かれ、受験期には、顔つきさえ違って見えました。
まさに「母親の狂気」です。
晶の「母親の狂気」を防ぐ方法はあるのか
⇒「二月の勝者」中学受験『魔』の3か月!母親の危機を救う方法とは
「二月の勝者」晶は潰れたまとめ
中学受験は、本人の力になるばかりでなく、家族にとっても「やってよかった」と思えることも多いのです。
しかし、しばしば親が熱くなり過ぎることがあります。
そもそも子供の人生にとって、良いと思って始めた受験が、度を越してしまい、「本来の目的」まで見失ってしまうことが、稀にあるのです。
親が気になることは、それは自分のためなのか、子供のためなのか、一旦踏みとどまって、冷静に判断する必要がありますね。