半分、青い。35話(第6週「叫びたい!」)です。すずめの仕事始めです。オフィス・ティンカーベルは、締め切り明けで、みんな床や椅子で寝ています。
すずめは、掃除から始めました。それから買出し、昼食作り、3時のおやつ、夕食作りと、大忙しです。
すずめは、片耳が聞こえないことを秋風に話しました。すると、秋風から思わぬ言葉が返ってきました。
半分、青い。35話キャスト
楡野 鈴愛:永野 芽郁
楡野 宇太郎:滝藤 賢一
楡野 晴:松雪 泰子
楡野 仙吉:中村 雅俊
萩尾 和子:原田 知世
萩尾 律:佐藤 健
秋風 羽織:豊川 悦司
菱本 若菜:井川 遥
小宮 裕子:清野 菜名
藤堂 誠(ボクテ):志尊 淳
中野:河合 克夫
野方:猫田 直
語り:風吹 ジュン
半分、青い。35話ネタバレ、あらすじ
オフィス・ティンカーベルでは、秋風が机の下で寝ています。しかも、イビキをかきながら。
リラクゼーション・ルームでは、すずめが菱本と、掃除をしています。菱本が、「それは、ネズミです」と、教えました。
昨夜、すずめの部屋で、”コトコト”と、変な音がしました。その音の原因を、菱本が明かしたのです。すずめは、「片側しか耳が聞こえないので、いきなりだと、何の音だか分からなかった」と、言いました。
すずめの掃除の仕方を菱本が注意します。「ほら、丸く拭かない。かく、かく、四角です」と、テーブルを拭いて見せました。
すずめは、「左耳が聞こえないことを言わないまま、ここに来てしまいました。うっかりしていました」「私、就職試験、13社落ちました。耳のせいだと、母は思っています」
耳のことを秋風先生に、話しておかなければと、すずめが言うと、なぜか、菱本は顔をしかめました。
すずめ、仕事始め
菱本は、机の下を覗いて、寝ている秋風を起こします。アシスタント達も、床で寝たり、並べた椅子の上で寝たり、机にうつ伏せて寝たりしています。
「締め切り明けは、こんなもので。皆さん、亡くなった人のようになります」と、菱本が説明しました。
中野は、締め切り作業のネゴトを言っています。菱本は、手を叩いて皆を起こします。秋風は、寝起きのためか、すずめが誰か分かりませんでした。
秋風もアシスタント達も起き上がり、作業部屋から出て行きました。みんな家に戻って、一眠りします。
菱本は、ペン先にインクが残っていると錆びるので、ティッシュでキレイにに拭くよう、すずめに言いました。
『すずめ、カップも洗い、筆も洗っています。どうやら、これから、こんな毎日が始まるようです』
すずめが、道具の手入れをしているところを、菱本が、キリッと見ました。そして、言いました。「朝10時に秋風オフィスへ。窓を開けて換気。掃除を3階から1階まで。その後、買出し」
「朝は、皆さん各々食べて入るので、12時昼食、3時におやつ、夜は7時に夕食」「メンバーは、秋風先生、私、ボクテ、ユーコ、中野さん、野方さん」
「中野さん、野方さんは、忙しい時だけに来るアシスタント。中野さんは、も
うプロデビューしているが、いま一つ売れていない。野方さんは、プロのフリーのアシスタントです」」
すずめ、メシアシ
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
台所で、すずめが料理をしています。しかし、失敗ばかりです。後ろから、菱本が見て、言いました。「もしかして、料理をあまりしたことがない?」
すずめが「すみません」と言うと、「大丈夫、漫画を描く人は、手先が器用。教えます。あなたは、”メシアシ”です」と、菱本が言いました。
“メシアシ”とは、”飯、アシスタント”ご飯を作るアシスタントのことでした。
『なるほど、最初は、”メシアシ”からスタートするのか、とその時、すずめは思っていました』『しかし、”メシアシ”の幅は、広かった』
すずめは、菱本に、木々に囲まれた芝生の広場に、連れて行かれました。そこには、4基の石碑がありました。
そこに、秋風の愛した犬たちが、眠っていました。マリリン、チマキ、ウサギ、ルッティアです。そして、それぞれが好物だったエサを供えます。
ひざまずき心を込めて、お参りをします。これも、すずめの大切な仕事でした。
リラクゼーション・ルームにあった絵は、この子たちの肖像画でした。
すずめの創造力
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
リラクゼーション・ルームで、秋風が、犬たちの肖像画を見つめています。夜の仕事場では、秋風が、若手のアシスタントに、漫画のレクチャーをしています。
休憩時間になったので、すずめが、耳のことを話しました。すずめが、左の耳が聞こえないと言うと、秋風が言いました。
「片耳が聞こえないから、人と違ったものが描けると、言いたいのか。そういうことに、甘えるな。経験があるから描ける、ないから描けない」
「これでは、描く物が狭くなる。要は、創造力だ。それさえあれば、何だって描ける。創造の翼は、どこまでも飛び立つ」
呆気に包まれているすずめを、ボクテが、隅の方へ連れて行きました。「あれ、本気だから。先生は、ああいう人。リアルな感情を味わうためには、自分の家も燃やす人です。作品のためなら、何でもします」と、教えました。
秋風ハウスの公衆電話
すずめは、秋風ハウスから、晴に電話をしました。当時は、東京から岐阜への通話料金は、7秒10円でした。話しながら10円を次々に入れないと、切れてしまいます。
すずめは、片手で10円を挿入しながら、急いでしゃべります。「お母ちゃん、ここはスゴイ。耳の聞こえないことが、ハンディではなく、上乗せになる世界や」と。
慌てて話す、すずめの内容が、よく掴めない晴でした。それでも、すずめは、勢いよく今の状況を、しゃべり続けます。
「ここは、描くものがすべて、片耳が聞こえなくても問題ない。ここは、自由や」と、すずめが話しました。晴は、「良かったね、いいとこ入れて」と、言いました。
お金が無くなり、秋風ハウスの公衆電話が切れました。話す順番を待っていた、宇太郎と仙吉は、受話器を降ろす晴に、「エッ」と、驚きました。
律、東京へ引越し
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
それから、1週間後、律が東京へ引っ越しました。律が住むところは、3階建てのワンルームマンションです。人生初の自分の電話も付いています。
律の引越しに、ワコさんが付いてきました。ワコさんは、律の入学式にも出席しました。亀のフランソワも、連れて来ています。
律のマンションは、すずめの住む近くでした。晴と相談して、二人を近くに住まわせることにしました。すずめは港区で、律は新宿区ですが、隣同士です。
律は、親元から離れて、自由になり、遊ばないよう、すずめに見張りをさせるため、ワコさんが考えました。
律は、「えっ、俺、またあいつと一緒なの」と、嫌そうです。
『その時、律君は、しばらく、この電話番号を、すずめには伝えないでおこうと、思いました』
半分、青い。35話ネタバレ、感想
いよいよ、すずめは、オフィス・ティンカーベルでの仕事が始まりましたね。
しかし、分かるに連れて、秋風先生は、変人であることが、バレてきましたね。著名画家の絵は、亡くなったペットたちの肖像がでした。
原稿の締め切りの時は、徹夜なんでしょう、床で寝ています。まあ、これは、この世界では、よくあることかもしれませんね。
すずめは、”メシアシ”として、スタッフのご飯を作り、道具を片付け、亡くなったペットのお参りまでします。
しかし、実力の世界ですから、いい作品、面白い漫画さえ描ければ、耳のことなど、関係ないことが分かりましたね。
すずめにとっては、チャンスが広がりました。
しかし、律が近くに住んでいることは、すずめはまだ知りません。近くであることが、良いのか悪いのか、どうなるのでしょうか。