半分、青い。99話(第17週「支えたい!」)です。涼次は、映画監督デビューで来ません。原作者の佐野弓子が、祥平の監督を指名したからです。
すずめは、涼次が書いた脚本なので、祥平の監督に、納得できません。
祥平は、涼次の作品を取ったことに、心が痛みます。監督を涼次に戻したいと言いますが、もう変更はムリでした。
祥平は、最後に、佐野弓子に訴えますが、意外な言葉が、返ってきました。
半分、青い。99話ネタバレ、あらすじ
涼次の脚本を読んだ佐野弓子は、「この人、才能あるよ。映画化、決定。」と、決断しました。
「俺が、それ撮っては、ダメでしょうか。俺が監督じゃ、ダメですか。」と、祥平が、苦しそうに頼みました。
その時、斑目や佐野のスタッフが、オフィスに戻って来ました。佐野が言います。「私、映画化決めたから。この『名前のない鳥』元住吉祥平さんに、監督してもらう。」
「しかし、それは、森山涼次君が、先生の作品で監督でビューしたくて、2年もかけて書いた本でして、ぜひ彼に。」と、斑目が言います。
「エーッ、だってー!佐野弓子始めての映画化よ。新人に撮らせるなんて。」「ここは、ぜひ、コートダジュールで賞もとった、元住吉さんに。」と、祥平の肩を叩きました。
涼次の監督デビューなし
その夕方、オフィス・クールフラットで、涼次は、映画化の話を聞きました。「俺じゃ、ダメってことですか。」
「いやいや、どうしても、元住吉祥平がいいって、佐野弓子先生が。」「そうじゃないと、原作渡さないって。」斑目が、説明します。
「俺じゃダメなんですね。ああ、でも、嬉しいです。この本は、認めてもらえた訳だし。俺の書いた本を、祥平さんに撮ってもらえるなて、夢みたいです。」
涼次は、祥平に原稿を差し出します。祥平は、ためらいながら受け取りました。
すずめ、納得できない
すずめは、家で、涼次から話を聞きます。「なんだそれ。信じられない。涼ちゃんが、2年かけて書いた、脚本じゃない。」
「涼ちゃん、あんなに頑張ったのに。何で、祥平さんが撮るの。涼ちゃんの本じゃん。」と、すずめは、納得できません。
「また次、頑張るよ。」と、涼次は、寂しく言いました。
麦、「名前のない鳥」に興味
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
『”名前のない鳥”の映画化決定は、大変な話題となりました。まだ、誰も見たことのない、世にも美しいとされている鳥を見つける話。』
藤村家で、涼次が、三オバに、映画の話しをしています。映画には、野鳥がたくさん出てきます。野鳥オタクの麦は、嬉しそうです。
麦は、キンケイ、マクジャク、セイランなど、美しい鳥の姿を連想しました。「それで、鳥の生態に詳しい人に、手伝って欲しいって、祥平さん。」
「そやけど、あんたも人がええなあ。映画監督、祥平さんに取られてもうたんやろ。」と、光江が言うと、めありと麦が、一斉に涼次を見ました。
祥平、元気がない
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
クールフラットで、麦が鳥の解説をしています。「鳥は、すごいです。あの小さな体で、どこまでも跳びます。地球全部が、鳥の家です。」
熱心に、鳥を語る麦に、祥平は感心しました。でも、麦は、祥平の元気がないことに、気付きます。
「あのう、お加減、大丈夫ですか?なんか、ずい分お疲れのようで。」「ああ、いえ、これからも、いろいろ教えてください。お願いします。」
一瞬、笑顔を取り戻す祥平ですが、麦は、なんとなく不安を感じました。
涼次、絵コンテを切る
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
涼次は、家で「名前のない鳥」の台本を見ています。畳の上には、ノートを開いて置いています。ノートには、絵コンテが、描かれていました。
涼次は、台本で顔を隠し、畳に寝転びました。
仕事から帰ったすずめが、涼次の姿を見ます。涼次は、慌てて飛び起きて、ノートを片付けます。
「涼ちゃん、絵コンテまで切ってたの。」と、すずめは、驚きました。
祥平、監督交代を言い出す
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
オフィス・クールフラットに、祥平が一人でいます。テーブルには、「名前のない鳥」の台本が、置いてあります。
チャイムが鳴って、斑目がやって来ました。祥平が、言います。「私ではなく、やはり、涼次が撮るべきです。」
「何をおっしゃっているんですか、いきなり呼び出したかと思ったら。」「そんな話、通るワケがない。」
「制作委員会は、佐野先生の原作と、祥平さんの名前で出資を決め、公開する西宝映画も、いまさら監督交代なんて、うんと言うはずないじゃないですか。」
「いや、これは、涼次が撮るのがスジです。」「冗談じゃない。そもそも、原作者の佐野弓子先生が、森山涼次じゃダメって、言ったんですから。」「元住吉祥平だったら、作品にも箔が付く。」
「ちょっと、頭を冷やしてください。」と、斑目は、帰って行きました。
祥平、佐野弓子に訴える
テレビ局の楽屋で、佐野弓子が、出番の準備をしています。そこへ、祥平がやってきました。弓子は、人払いをして、二人きりになりました。
「この脚本は、森山涼次のものです。彼に、返したい。返さなきゃ。彼に、撮らせてやってください。森山涼次を監督デビューさせてやってください。」と、祥平が土下座をしました。
「でも、原作者の佐野弓子が、元住吉祥平出ないと、原作は渡さない、と言ったんじゃなかった、っけ?世の中的には、そういうことになっている。だよね?」
「本当は、違いますよね。あの時、先生は、森山涼次に撮らせるつもりだった。それを俺が、俺に撮らせてくれって。」
祥平、佐野弓子を説得できず
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
「そう、捨てられた子犬みたいにね。あの時のあなたの目、見苦しかったあ。ああ、仕事ないんだなあって。誰もいなくって、二人だけで。」
「魔が差しました。」と、祥平は後悔しました。佐野弓子は、ヤケになったような態度で、言いました。「どうしたいって言うの。」
「今から仕切りなおして、涼次がこれを。」「そんなこと、出来るわけがないでしょう。もう、出資も映画会社も決まって、それをひっくり返えせる訳ないでしょ。」
「私、親近感を覚えたんだよね。私、物書きのくせに、大学出てないの。だから。虎視眈々とチャンスを狙って。一つずつ階段登ってきたの。」
「どんな小さなチャンスも見逃さないで、見苦しいこと、いっぱいして。」「あの時の、あなたの、俺を使ってくれって言う目が、明日に震えていた時の、自分みたいだと思ったの。」
「でも、あなた、いい人なんだね。いい人は、ダメよ。この世界で、生き残っていけないよ。悪い人にならないと。競争なんだから。」
「1等賞でテープ切っても、また次のレースがある。テープに向かって、走り続ける。それが、この仕事。」
テレビ本番の声がかかった佐野弓子は、「初号試写で、お会いしましょう。」と、去っていきました。
祥平、涼次に許しを請う
祥平は、台本を手に、土下座したまま動けませんでした。祥平が、オフィスに帰って来た時は、大雨になっていました。
すずめと涼次は、夕食を食べています。涼次のケイタイが、鳴りました。祥平からの電話です。
「涼次、ごめん。」「許してくれ。」と、祥平が、悲痛な声で言い、ケイタイが、床に落ちました。「祥平さん、祥平さん。」と、涼次が、呼びかけます。
「どうしたの?」と、すずめが心配します。
その時、祥平は、激しく雨が降り続くベランダに出ていました。ずぶ濡れになり、手すりに手をかけ、目を閉じました。祥平の体が、前に傾きました。
開けたままの窓で、レースのカーテンが、揺れていました。
半分、青い。99話ネタバレ、感想
うーん、何だか、重苦しい終わり方ですね。祥平が、自ら終止符を打った、感じですね。朝ドラとしては、なかなかのシーンですね。
祥平は、海外の大きな賞を取りながら、監督の仕事がなくなりました。馬鹿にされながら、CMの動画を編集しています。
映画を撮りたかったのですね。しかし、魔が差しましたね。その間違いに、佐野弓子が協力します。佐野弓子は、祥平ほど、良い人ではなかったですね。
祥平は、悪い人に徹しきれず、良心の呵責に、潰されてしまいましたね。大きな事業として、動き出しているので、個人の力では、もうどうしようもないところまで、映画は進んでいました。
しかし、残された涼次は、どうなるのでしょう。祥平と佐野弓子しか知らない話が、バレた時、すずめや涼次に、また、不幸せな時間がやってきますね。
朝から、重苦しい時間が、続くのでしょうか。
半分、青い。99話キャスト
森山 鈴愛:永野 芽郁
森山 涼次:間宮 祥太朗
元住吉 祥平:斎藤 工
斑目(まだらめ)賢治:矢島健一
佐野弓子:若林麻由美
藤村 光江:キムラ 緑子
藤村 麦:麻生 祐未
藤村 めあり:須藤 理彩
語り:風吹 ジュン