半分、青い。98話(第17週「支えたい!」)です。涼次は、すずめの応援を受けて、シナリオの作成を始めます。しかし、訂正に次ぐ訂正です。
2年ほと経過した2002年、やっと、涼次の脚本が、完成しました。祥平の感想は、上々です。原作者の佐野弓子も、納得しました。
しかし、映画監督について、思わぬ伏兵が現れました。
半分、青い。98話ネタバレ、あらすじ
すずめは、光江から100円ショップを任せると、言われました。しかし、すずめは、別の望みがありました。
「今まで、自分のためだけに、生きて来ました。でも、これからは、人のために生きようと。」
それを聞いた涼次は、「俺、頑張るよ。頑張って、映画監督になる。」と言って、シナリオにする人気作家:佐野弓子の「名前のない鳥」を見せました。
「そして、監督デビューするんだ。」と、涼次が宣言しました。
涼次、シナリオ出来上がる
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それから涼次は、シナリオ作成に集中します。「あの日から、どれだけ経っただろう。僕はまだ、『名前のない鳥』を書いている。」
「直しに次ぐ直し。」祥平が、領事の原稿を添削します。すずめも、読みます。三オバも、読みます。そして、また、「直しに次ぐ直し。」
「そして、今日、やっと、出来上がらんとしている。」涼次は、最後の文字「完」を打ち込みました。
「ああ、出来た。」「できたー!」と、涼次は、両手を突き上げ、畳の上で背伸びをしました。
『今は2002年、初夏。2年がかりで、それは、出来上がりました。』
涼次、すずめに報告
その夜、すずめが、仕事から帰ってきます。軒下に干した洗濯物を取り込み、家に入ります。
涼次が、「お帰り。」と、声をかけます。疲れたと言いながら、すずめが部屋に上がります。「すずめちゃん。」と言う涼次の顔に、文字が書いてあります。
「原稿できました。」と、書かれた顔を見て、すずめが笑いました。「できたんだ、原稿。」
すずめが、手を洗って原稿を読もうとします。しかし、涼次の顔を見て、すずめが気付きました。「ああ、涼ちゃん、最初に祥平さんに読ませたいと、今思ったでしょう。」
「分かった?」「うん。誰よりも早くから、涼ちゃんが監督になるの、心から願ってくれる人だもの。」「でも、私、2番目とった。」
すずめ、ゆうことボクテに知らせる
すずめは、喫茶「おもかげ」で、ゆうことボクテに会いました。「シナリオ出来たんだ。」二人も喜びます。
マスターのシロウが、来ます。「私は、いつものように、お水で。」と、すずめが言います。「いいよ、すずめちゃん。こんな日ぐらい、ご馳走させてよ。」
すずめは、この2年間、一人で家計を支えて、節約して来ました。たとえば、お風呂の水は、ペットボトルで水増し、肉はトリの胸肉、お一人1パックの卵に、何度も並んだりしました。
「私は、涼ちゃんの成功、勝利を信じていたからです。」と言うすずめに、シロウが、「ジャパン、ブラボー!決して負けられない戦いが、あそこにある。」と、サービス品を持ってきました。
『そう、その年、日本は、日韓ワールドカップに、湧いていました。』
楡野家、ワールドカップに盛り上がる
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その頃、楡野家でも同様でした。みんなが、居間のテレビの前で、歓声を上げています。草太は、サッカー日本代表のTシャツを着ています。
宇太郎は、サバミソのお皿を持って、「サバー セボン」と、トルシエ監督のモノマネをしています。「コミニケーション必要だよ。」
晴は、トルシエの通訳、ダバディが、カッコイイと、言いました。
『”おしゃれ木田原”は、ここぞとばかりに、青いTシャツを作り、これは結構、売れました。日韓ワールドカップの経済効果は、3兆3000億円とも言われています。
ハーフタイムには、みんながトイレに駆け込んで、水が出にくくなったそうです。』
涼次、祥平に脚本を見せる
涼次は、オフィス・クールフラットのトイレから、急いで飛び出し、テレビの前に座り、サッカー観戦です。
原稿を読んでいた祥平が、テレビを消します。「集中。」と言って、原稿を読み続けます。左手に、赤ペンを持っていますが、修正はありません。
「スゲーな。スゲーよ、これ。イケルよ、これ。これなら、佐野弓子も、OK出すんじゃない。原作の雰囲気を損なわずに、映画の脚本になっている。」
祥平は、涼次の原稿に、赤ペンで、大きくはなまるを書き込みました。「なんか、名作になる気がしてきた。」
祥平、映画監督の仕事がない
そのとき、チャイムが鳴り、祥平に来客です。「監督、お願いしますよ。なんか、勘違いしてらっしゃるようだけど。」
「こっちは、アートやってるワケではないんだけどね。コートダジュール出品するワケじゃないんだからさあ。」と、男が言いながら、部屋に入って来ました。
『そのころ、元住吉監督は、映画の仕事が、全くなくなっていました。2年前の”追憶のかたつむり2″は、大コケ。興行収入は、制作費を上回ることが出来ず、大赤字。』
男は、計量カップ付きお玉のCM動画を直してくれと言います。画のバランスなどなし、お玉が買い得だと分かれば、それでいいと、言います。
祥平が、「それを私が、やるんですか。」と聞くと、男は、他の人に頼むと、帰りかけます。祥平は、やりますと、引き止めました。
涼次は、その様子を見ないように、部屋の片隅で、ジッとして座っていました。祥平は、気まずそうに、編集機で、修正作業を始めました。
すずめ、涼次の原稿を読む
家で、すずめが、原稿を読んでいます。「すごい、よくこんな風に、話を膨らませたね、涼ちゃん。」「そのヒロイン、すずめちゃんに、似ているでしょ。その、跳ねっ返りなとことか、早口なとこ。」
「なんか、面白い。これチョッと、私みたいか。私が、モデル?」「自然と、そうなった。」「涼ちゃん、これ面白い。きっと、上手くいく。」
すずめも涼次も、嬉しそうに顔を見合わせ、笑いました。
売れっ子k作家・佐野弓子が来る
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オフィス・クールフラットに、女性がやって来ます。ベストセラー作家の佐野弓子です。わざわざ、売れっ子作家の方から、訪問しました。
佐野弓子は、「追憶のかたつむり」のファンで、コートダジュール賞のトロフィーが見たくて、自ら訪れたのでした。
斑目が、「名前のない鳥」を脚色した原稿を渡しました。新進気鋭の若手、森山涼次が書いたと、説明します。「新進気鋭だけど、まだ、何にもやってないんだよね。」と、佐野が言います。
「彼は、私の助監督をやってまして、大変優秀で、熱い男です。」と、祥平が説明します。「あ、そう、元住吉監督が言ううなら、読んでみるか。」
祥平、涼次の作品を横取り?
原稿を読み出した佐野弓子は、「あれ、いいかも。」と、つぶやきました。「ちょっと、時間くれる。今、読んじゃう。読んじゃいたい。」
「来る時、カフェあったよね。そこで、読んでくる。集中したい。」と、弓子は、オフィスを出て行きました。
1時間して、佐野弓子が戻って来ました。オフィスには、祥平一人です。「これ、スゴい。面白い。私、やる。映画にする。して欲しい。この本、凄い。気に入った。」
「森山涼次さん、凄い。この人、才能あるよ。映画化決定。」と、佐野弓子はべた褒めします。
「あの、俺が、それ撮っちゃ、ダメでしょうか。」「『名前のない鳥』俺が、監督しちゃ、ダメでしょうか。」と、祥平が言いました。
半分、青い。98話ネタバレ、感想。若林麻由美が出演
出ましたね、若林麻由美さん、人気作家・佐野弓子訳です。佐野は、原作を映画化、ドラマ化には、渡しません。佐野は、私はいいけど、ファンがね、と言います。
これ、どこかで聞いたような。「俺はいいけど、YAZAWAがなんて言うかな?」的な。
佐野には、熱狂的なファンが多くいて、ドラマ化、映画化などしなくても、毎回ベストセラーになります。そんな、ベストセラー作家の役ですね。
さすがに、かつての朝ドラのヒロインですから、大物の役どころですね。
そして、なんと祥平が、涼次の監督でビューを横取りする流れですから、若林麻由美さんは、重要なストーリーに、絡んでいますね。
さてさて、あんなに涼次を応援していた祥平監督、どうしたのでしょうか。また、今後、どうなるのでしょうか。
日韓ワールドカップとともに、祥平との戦いが、始るのでしょうか。
半分、青い。98話キャスト
森山 鈴愛:永野 芽郁
森山 涼次:間宮 祥太朗
楡野 宇太郎:滝藤 賢一
楡野 晴:松雪 泰子
楡野 草太:志水 透哉
楡野 仙吉:中村 雅俊
木田原 五郎:高木 渉
木田原 幸子:池谷 のぶえ
浅葱 裕子:清野 菜名
藤堂 誠(ボクテ):志尊 淳
シロウ:東根作 寿英
元住吉 祥平:斎藤 工
藤村 光江:キムラ 緑子
藤村 麦:麻生 祐未
藤村 めあり:須藤 理彩
男:飯尾 和樹(ずん)
斑目(まだらめ)賢治:矢島健一
佐野弓子:若林麻由美
語り:風吹 ジュン