「二月の勝者」では、上杉海斗が開成にチャレンジする、と言い出します。
母親は、無謀な挑戦だと思い、やめさせようとします。
海斗の希望と母親の反対は、うまく解決するのでしょうか。
「二月の勝者」上杉海斗が開成にチャレンジしてみたい
「二月の勝者」では、上杉海斗が、2月1日は開成にチャレンジしてみたいと、母親にお願いします。
上杉海斗は、桜花ゼミナールのΩクラスで、前月の渋谷大崎模試では、偏差値57でした。
母親は、そういう冗談を言う時期ではない、と言います。
海斗は、今まで言えなくて、こんな時期になってしまったが、本気で開成を目指したい、と言います。
母親と決めた第一志望は、東央です。
父親と同じ名門校に行きたいと、言って決めました。
海斗の母親は開成の受験に反対する
海斗の母親は、開成の受験に反対する理由を語ります。
東央は、2月1日と3日の二回しか受けられません。
1日に開成を受けると、大事な東央の受験機会を、半分失うことになります。
それだけではなく、一番受かりやすいのは、受験者がばらける1日なのです。
後半になればなるほど、少ない席に受験者が殺到して、受かりにくくなります。
確かに海斗は、フェニックスをやめ桜花に転塾してから、環境が合っていたのか、いい友達もできて、そのせいか成績も伸びました。
しかし、最上位校を目指すと言うのは、勉強に向いている子がすること、人には、向き不向きがある、と母親は反対しました。
「二月の勝者」上杉海斗 いつになったら自分で決められる?
「二月の勝者」の上杉海斗は、いつになったら自分で決められるのかと、反発します。
母親は、いつも、陸斗にはこれ、海斗にはこれと、役割を決めてきました。
こっちは陸斗に向いている、こっちは海斗のほうが上手だ、それで間違いないからと、ずっと言ってきて、子供達もその通りにしてきました。
例えば、空手の試合で海斗が勝った時、陸斗は塾だけにしたほうがいいと言い、フェニックスに入れました。
海斗は空手、陸斗は塾という役割を決めました。
つまり、結果を出さなければ、その分野で頑張ることはできないのです。
自分のやりたいことを自分で決めたい!
最初のうちは、やらされている感じしかなく、全然やる気がなかったのです。
でも海斗は、他の凄い子を見ているうちに、あんな風になりたいと、思うようになりました。
ちゃんと自分のために、自分の受験をしようと思うようになったのです。
海斗は、自分のための受験がしたくて、だから頑張れました。
海斗は、自分の気持ちに気付きます。
母親が始めたことだから、僕たちは、決めたことに従わなければならないのか?
じゃあ、僕たちは、いつになったら自分がやりたいことができるのか?
いつになったら、自分のやりたいことを、自分で決められるのか?
海斗は、ただ、最初からできないと、決めつけてほしくなかっただけなのです。
海斗の母親 2年前の出来事を振り返る
海斗の母親は、2年前の出来事を振り返ります。
ジュニア空手道選手権の関東大会決勝戦で、海斗と陸斗が対戦します。
判定で、審判は、赤2と白2の引き分け。主審は、白で海斗が優勝しました。
海斗は、運動神経がいいから、このまま頑張らせよう、陸斗は、御三家が狙えると言われたので、受験で頑張れそう、と母親はそれぞれの役割を決めました。
振り返ると、確かに、あの子達の気持ちを聞かずに、全て決めていました。
母親は、条件付きで、海斗の希望を認めます。
次の最後の模試で、開成の合格判定を出して、合格判定が40%を超えたら、受験を認めてあげることにしました。
「二月の勝者」上杉海斗と陸斗の決断
一方、上杉海斗と陸斗は、二人の決断をします。
陸斗は、海斗と母親の話を、陰で聞いていました。
陸斗は、あの試合は判定で負けたけど、納得いってなくて、負けたとは今でも思っていません。
だから、中学受験が、あの試合の続きだと思っています。
でも、この試合(受験)は、どっちかが勝ったら、どっちかが負けるというワケではないのです。
二人で同時に勝てるかもしれない勝負なんて、そうそうありません。
今度こそ決着をつけ、二人とも絶対に勝ってやろうと決断しました。
誰にもジャッジさせないで、二人の勝ち負けは、自分たち自身で決めようと、誓いました。
陸斗にも大きな試練がありました。
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「二月の勝者」上杉海斗 開成にチャレンジまとめ
上杉海斗と陸斗は、双子の兄弟で、海斗が兄です。
双子といっても、全て似ているわけではありません。
母親は、ほんの少しの結果の違いで、二人の役割を決めてきました。
幼いうちは、母親の決めたことに従ってきました。
しかし、次第に疑問を感じ始めます。
同じ兄弟なのに、与えられた世界や、チャレンジできる目標が違うのです。
いつになったら、自分がやりたいことが、自分で決められるのか。
これは、子供たちのジレンマであるし、母親の不安でもあります。
中学受験をした方がいい、と言い出したのは母親ですが、親子にとって、それぞれが独り立ちする試練となりそうですね。