「越路吹雪物語」第56話のあらすじです。コーちゃんの恋が必要と言う言葉に、時子は、「恋してる」と、答えました。
しかし、誰に恋をしているのか、時子は教えません。しつこくコーちゃんが聞き出すと、時子は意外な返事をしました。
「越路吹雪物語」第56話あらすじ
引用元:https://hanenews.com/429.html
コーちゃんは、母を失くして元気を落としている時子に、恋をするべきだと、言いました。すると、時子は、「恋してるわよ」と、意外な返事をします。
誰に恋しているのか聞いても、「内緒」と言って、教えてくれません。しつこく聞くコーちゃんに、「いろいろよ」と、時子は言いました。
時子は、一緒に仕事をした人や、道で見かけた人を「ステキだな」と、思うことがあるし、その時々に恋しているということ、と説明しました。
つまり、特定に恋している人は、いないと言うことでした。
時子は、この歳になって、生身の恋で傷つきたくない、絶対にごめん、この身がもちません、と言いました。
本当の恋をしていなくても、よき仕事に恵まれ、よき友に恵まれ、私の人生は、十分に豊だと、コーちゃんに言いました。
1970年代に入ると、ドラマチックリサイタルと銘打ったステージに立ち、大好きなエディット・ピアフの壮絶な生涯を歌で演じきり、日本一のエンターティナーの地位を確固たるものにしました。
一方の時子も、作詞家として、相変らずの活躍で、大人の歌詞から若いアイドルまで、多くの歌手に詩を提供し、数々のヒット曲を生み出していました。
そのため、社長や重役からの食事の誘いなどもあります。しかし、どんなに偉い作詞家の先生になっても、時子は、やはり、コーちゃんのマネージャーでした。
コーちゃん、越路吹雪を卒業
ある日、コーちゃんが、「私の芝居、どう思う」と、聞きました。「どうしたの?」と、時子が言うと。『別に」と、コーちゃんは、言いました。
コーちゃんは、リサイタルになると、本番前に「やだー、胃が痛い」と、いつも言います。また、チケットが売れたか、満席になるか、心配をします。
また、夜は眠れなくなるので、睡眠薬と胃薬が手放せませんでした。
どれだけ回数を重ねても、どれだけ高い評価を得ても、リサイタル前は極度に緊張し、プレッシャーに押しつ
されそうになるコーちゃんでした。
そして、コーちゃんの緊張と不安を消してくれるのは、時子の「おまじない」でした。
ステージに立つコーちゃんは、楽屋にいるときがウソのように、力強くキラキラと輝く、まさにスターでした。
そして、一日の公演を終えると、マージャンに興じるようになっていました。それは、翌日の公演へと、心を切り替えるために、必要な時間でした。
時子は、プロダクションの藤本社長に、コーちゃんの引き際で、相談をしました。
藤本は、まだ早いだろうと、言います。しかし、身を削るようにしてステージに立つコーちゃんを、時子は心配していました。
コーちゃんは、休演日でも内藤の世話を頑張り、自身が休むことをしません。
藤本は、「自信を持って、気楽にいけ」と、アドバイスをしました。
ところが、藤本のアドバイスとは裏腹に、その時は、突然やって来ました。それは、コーちゃんが、ロングリサイタルの千秋楽を終えた、後のことでした。
コーちゃんは、楽屋で、浅利慶太や内藤法美に、千秋楽のお礼を言っています。そして、「話しがあるの」と、切り出しました。
「私、越路吹雪を卒業します」と、コーちゃんが言いました。
「越路吹雪物語」第56話の感想とまとめ
越路吹雪のドラマチックリサイタル「愛の賛歌ーエディット・ピアフの生涯」は、昭和46年度芸術祭参加
となっていましたね。
歌で、エディット・ピアフの生涯を表現するのですから、新境地を開いた、とも言えますね。
しかし、ロングリサイタルは、11日間連続公演と、かなりハードな取り組みです。
ステージの前は、極度に緊張するコーちゃんです。それが、11日間も連続するのですから、身体に大きな負担が、かかりますね。
胃が痛いのは、通常となっていて、胃薬が手放せません。そんなに、身体にストレスを与えると、よくない病気になりますね。
そんな時、コーちゃんは、卒業宣言をしました。演技に進みたいようですが、また、大きなストレスに、なるのでは、と心配しますね。