半分、青い。81話(第14週「羽ばたきたい!」)です。すずめは、描き上げた「いつか君に会える」を秋風に見せます。
秋風は、そこそこの評価をしますが、すずめは、漫画家を辞める決心をしていました。そして、秋風から、「辞めたらいい。」と言う、言葉を引き出しました。
最後の弟子が出て行くとき、秋風は、三人の弟子たちに、大切な贈り物しました。
半分、青い。81話ネタバレ、あらすじ
すずめは、仕上げた「いつか君に会える」を秋風に提出しました。「読ませて、頂く。」と、秋風が受け取ります。
原稿を読み終わった秋風に、すずめが言いました。「これが、私の実力です。才能のすべてです。どうでしょうか。」
「うん、悪くないんじゃないか。うまく、まとまっている。」「本当のことを言ってください。つまらないと。」
「鬼の秋風羽織にまで、気を使わせるようになっては、私もおしまいです。先生には、最後まで厳しくして、欲しかったです。」
すずめの言葉を聞いた秋風が言いました。「最後?」
「私は、ここに来た時、秋風羽織を越える、と思っていました。悪くても、秋風羽織と、同等。」「私は、自分が、天才だと思っていました。」
「私は、自分が天才じゃないと、先生の弟子でいる意味がないと思っていました。そうじゃなきゃ、貴重な先生の時間を盗む資格は無い。」
すずめ、限界を言う
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
「でも、ハードルは、どんどん下がっていきました。星占いのカットは描くし、引越し屋でバイトはするし、あげくに、原稿を落とす。」
「でも、そのおかげで、『月が屋根に隠れる』が、あんなにステキな作品に。先生と連名なんて、夢見たいです。あれは、私の宝物にします。」
そこまで聞いていた秋風が、言いました。「楡野、何を言っている?」
「もう、潮時かと。」と言うすずめに、「そんなことは無いぞ。この『いつか君に会える』だって、十分に掲載される水準にはある。『月に屋根が隠れる』も、評判がいいいぞ。」と、秋風が言いました。
すずめは、月刊アミーを開いて、言いました。「これだって、私が考えたところなんて、最初だけです。この絵が、私には描けない。」
「私には、翼が無い。私は、飛ばない鳥です。これ以上、先生をじゃまする気はない。」
すずめ、辞めたい
秋風が、言います。「じゃまされた覚えは無いぞ。お前やボクテや小宮たちは、私の人生を豊にした。人間嫌いの私が、なんとか、お前を何とかしたいと。」
「私が、不甲斐なくて、すみません。」
「そんな風に、自分を見捨てないでくれないか。お前は、俺の弟子だ。」
すずめは、言います。「私は、漫画が好きだ。漫画と言ったら、秋風羽織だ。私は、頑張っても、三流の漫画家にしかなれない。」
「それだったら、辞めたい。漫画を描いて楽しいのは、才能のある人だ。飛べない鳥が、飛べる鳥を見上げて、下を歩くのは、ごめんだ。人生に、曇りの日が増える。」
「私は、自分の人生を晴らしたい。曇り空を晴らしたい。私は、私の人生を生きる。」
秋風、漫画家を辞めたらいい
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
菱本が、「楡野さん、本当に、本当にいいの?辞めてしまって、いいの?」と、聞きました。
「そんなことを言われると、揺らぐ。でも、私はもう、あんなに好きだったマンガが、苦しいだけになってしまいました。」
ジッと聞きながら考えていた秋風が、すずめに言いました。「漫画家を辞めたらいいと思います。あなたは、アイデアがとても良かった。言葉の力も強い。」
「しかし、その構成力の無さは、物語を作る力の弱さは、努力では補えないと思います漫画をもう、辞めたらいいと、思います。」
すずめ、最後の秋風塾
すずめは、溢れる涙で、「分かりました。」と、言いました。「私、先生に、言わせました。一人じゃ決心できないから、先生に、言わせたんです。」
「先生、今まで、お世話になりました。」と、すずめは、深々と頭を下げました。菱本は、堪えきれず、目頭を押さえながら、席を外しました。
『それが、最後の秋風塾でした。』
秋風からの贈り物
すずめは、秋風ハウスから引越します。中庭のプテラノドンともお別れです。秋風は、締め切りだったので、寝ています。
代わりに菱本が、秋風からのお別れの品を持って来ました。すずめが受け取った、大きな封筒を開けると、原稿の束が入っていました。
「いつもポケットにショパン」の生原稿です。すずめの大好きになった、秋風の漫画です。
ゆうこには、一番好きな「A-Girl」、ボクテにも、大好きな「海の天辺」の生原稿が、プレゼントされました。
秋風は、「三人には、自分の原稿を持っていて欲しい。」と、菱本に託しました。「あなたがた三人は、秋風羽織の生涯たった三人の弟子です。」と、菱本が、言いました。
秋風は、オフィスの壁に描かれた、少女の前に立ちました。そして、青色のペンを握り、茜色の背景に、三羽目の青い鳥を描き足しました。
少女の瞳には、零れ落ちる一筋の青い涙を描きました。秋風は、潤んだ目で、絵を眺めました。
すずめ、引越し
引用元:http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
すずめの引越しの荷物を積んだトラックが、走っています。すずめが、「空は青ー!」と、トラックから叫びました。
ボクテが、カーステレオのスイッチを入れます。流れてくる音楽は、ゆうこが好きな、シーナ&ロケッツの、「You May Dream」です。
すずめとゆうこは、大きな声で、楽しそうに歌いました。
「あなたの事想うと すごく胸があつくなるの いつもはユーツな雨も サンバのリズムにきこえる・・・」
ユー・メイ・ドリーム
引用元。http://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/
すずめとゆうおことボクテは、海岸で、「You May Dream」のリズムに合わせ、踊っています。缶ジュースをマイクの代わりに、嬉しそうに歌います。
「それが私のすてきなゆめ ユメ、ユメ、ユメ」
半分、青い。81話ネタバレ、感想
すずめは、「いつか君に会える」を完成させ、秋風に出しましたね。しかし、出来栄えは、自分がよく分かっています。
これを最後にしたいと言い、秋風に、「漫画家を辞めたらいい」と、言わせました。お互い、区切りを付けるために、秋風に言って欲しかったのでしょうね。
漫画家は、デビューできても、続けるのは難しいのですね。デビューしても、5年後に漫画家を続けている確率は、僅か1割と、言っていましたね。
すずめは、9年続けたので、良かった方かもしれませんが、構成力が問題で、辞めることになりました。
あと、どうやって東京で暮らすのか、問題はこれからですね。
ところで、ゆうこは、「You May Dream」が、好きですね。シーナ&ロケッツは、鮎川誠とシーナのロックグループですね。
鮎川さんは、当時としては珍しく、テレビでも博多弁をしゃべっていました。
「You May Dream」は、1979年リリースで、アメリカでも発売されました。
半分、青い。81話キャスト
楡野 鈴愛:永野 芽郁
秋風 羽織:豊川 悦司
菱本 若菜:井川 遥
浅葱 裕子:清野 菜名
藤堂 誠(ボクテ):志尊 淳
語り:風吹 ジュン