半分、青い。85話(第15週「すがりたい!」)です。運動会の前だけは、大納言も大忙しです。スズメは、騒々しい中で呼ばれ、声の方角が、分かりませんでした。
涼次が、すずめの耳に気付きます。すずめの左耳が聴こえないことが分かると、涼次は、サポートを約束しました。
一段楽した頃、田辺がいなくなります。100円ショップは、二人だけになりました。その時、涼次が、すずめに、意外なことを言いました。
半分、青い。85話ネタバレ、あらすじ
僕は、負けるかもしれない。
でも、戦おうと思う。人生は、過酷かもしれない。
でも、夢見ようと思う。翼は、折れたかもしれない。
でも、明日へ飛ぼうと思う。僕は、きみの望むような僕じゃないかもしれない。
でも、きみの、きみの心の火が消えそうなときは、そっとこの手をかざそう。
いつまでも、かざそう。
すずめは、「これ、読んでしまいました。感動しました。涼ちゃんさんが、書いたんですか。」と、涼次の忘れ物を返しました。
涼二の詩
田辺が、100円ショップ大納言に、出勤してきます。すずめと涼次が、話しているのを見て、「その詩、よかったよ。」と、言いました。
「田辺さんも、読んだんですか。」と言う涼次に、「「いや、だって、見てくれと言うう具合に、忘れてあって。もしかして、楡野さんに見せようと思って、わざと、置いていったんじゃないのー。」
「いや、まさか。」と、涼次は、否定しました。
『すずめ、そんなんなら、いっそ嬉しいと、思いました。』
涼次、すずめの耳に気付く
大納言は、お客でいっぱいです。紙コップやウエットティッシュなど、運動会の品を買う主婦で、賑わっています。
接客中のすずめが、遠くから呼ばれます。「お姉さん、そこのお姉さん。こっちだよ、こっち。」「どこに、目を付けてるの。」
すずめの様子を見ていた涼次が、声をかけます。「あのう、楡野さん。耳、もしかして、悪いんですか。」「さっき、お客さんに呼ばれて、キョロキョロ。」
「ああ、左の耳がね、聞こえないんです。失礼してしまった。でも、あれは、間違っています。どこに目付いてんの、ではなく、正しくは、どこに、耳付いてんの、です。」
「て言うことは、大きな声でしゃべった方が良いですか。」と、涼次が、聞きました。「ううん、美しい弦楽器のような、通る声でしゃべってくれれば、聴こえます。」
「涼ちゃんは、いい声です。」と、すずめが言うと、「悪かったね、ダミ声で。」と、田辺が言いました。
片耳しか聞こえないと、音の方向がわからない、と言うすずめに、「了解しました。じゃあ、できるところは、フォローします。」と、涼次が、言いました。
三オバ、次女の光江
引用元:
仕事中の田辺に、携帯電話がかかってきます。藤村光江からでした。「店、上手いこといってますか。三人で、上手いこと回っとりますか。」
「なんせ、運動会前は、かき入れどき。ガッと、ここはガッと、稼いでもらわんと。」
「先生、先生。」と、光江を呼ぶ声がします。
『大納言のオーナー一家、一番上は、帽子教室”3月うさぎ”の先生です。』
三オバ、三女の麦
引用元:
田辺が、お店の説明をしています。「あそこ、鏡あるでしょ。ここ、100円ショップになる前、『3月うさぎ』という、帽子屋だったの。」
「この鏡はさあ、帽子を試着して、カッコよく見える角度のところに、置いてあるワケ。」「『2月うさぎ』は、オーダーメードがメインで、光江さんの父さんの頃は、賑わっていた。」
光江は、自宅の教室で、生徒の相談を聞いています。その時、双眼鏡を見ながら、麦が廊下を歩いています。光江は、麦に文句を言います。
「麦ちゃん、あんた、また野鳥を見に、高尾山とか、行く気やな。」「今日は、恩田川に、ジョウビタキ。」
『2番目の麦は、野鳥オタクでした。』
光江は、麦に大納言に顔を出して、と言います。「田辺はんは、逃げる。あの人な、秋深くなったら逃げる。監視しとかないかん。」
三オバ、四女めあり
引用元:
次に、めありが、出てきました。「お姉ちゃん、お腹すいた。朝ごはん、何かたべるもの。」と、ボサボサの髪で、寝巻き姿です。
光江は、慌てて教室の戸を閉めました。生徒が、みんな見ていたので、笑ってごまかしました。
『3番目のめありは、これ、ニートなんですかね。今で言うところの。』
田辺、、店から出て行く
すずめは、大納言の壁に取り付けられた、扇風機に目が留まりました。すずめは、田辺に聞いてみます。「風がね、柔らかくなるんだよ。壁に当てると。」
すずめは、扇風機の傍へ行きます。壁から跳ね返ってくる風に、あたってみました。
田辺が、店の置くから、段ボール箱を持ってきて、立ち止まりました。ロングヘアーの若い美女が、店の外から手を振っています。
田辺は、自分か、と言う風に、指差しました。若い女性が、頷きます。
「アッ、俺ちょっと銀行。おつりの小銭がなくなっていた。」と、田辺が出て行きました。
宇太郎、すずめの本を揃える
つくし食堂では、宇太郎が、すずめの「一瞬に咲け」を買ってきて、本棚に並べています。「絶版になったら、もう買えなくなる。今のうちにな。」
「まあ、心配するな。草太が会ってくるやろ。」と、見つめる晴に、言いました。
「あの子の10年は、何やったんやね。東京へ出して、漫画家辞めたら。」「そんな風に言ったらあかん。晴さん、どんな年月だって、意味はある。人間は、そう決まってる。」
「自分の名前で本が出て、御の字やないか。」でも、晴は、心配で、浮かぬ顔をしました。
涼次、楡野スズメの大ファン
引用元:
大納言では、すずめと涼次の、二人です。田辺は、店を出て行ったまま、帰って来ません。
「楡野さん、名前なって言うんですか。」と、涼二が、聞きます。「ああ、ちょっと、アホっぽい。あんまり。」と、教えませんでした。
涼次が、言います。「楡野さん、俺の好きな人と、同じ苗字なんです。好きって言うか、尊敬する人。漫画家です。」
「楡野スズメって言うんですけど、すげーいい漫画描くんです。『一瞬に咲け』って言う漫画が、大好きで、カメラオタクの女の子と走り高跳びの男の子の話なんだけど、
カメラオタクの女の子が、彼の飛ぶところを撮るんですよね。それで、跳ぶ瞬間のことを”一瞬に咲け”て、いいでしょ。」
「俺、とにかく楡野スズメ、すげー好きで。次回作、キリンになって待っているんですけど、なかなか始らなくて。」
すずめ、ファンと初めての握手
すずめの目に、涙が溢れていました。「ごめんなさい。次回作は、ありません。楡野スズメは、漫画家を辞めました。そして、こんな、どんくさい 女です。すいません。」と、頭を下げました。
涼次は、「えっ、マジ!」と、驚きます。泣いているスズメに、ハンカチを出そうとしますが、どこにもないので、ティッシュを箱ごと渡しました。
「俺、ファンなんで、握手してもらってもいいですか。」と、涼次が右手を出しました。スズメは、慣れない手つきで握ります。
『それは、すずめが、初めてした、自分のファンさんとの握手でした。』
涼次、すずめを慰める
「よかった、よかった、描いててよかった。読んでくれてる人がいた。もう、辞めてまったけど、あんなに苦しい思いをして、描いていたかいがあった。うれしい。よかった。」
すずめは、嬉しさで涙が止まりません。涼次は、すずめを抱きしめ、優しく背中を撫でました。
半分、青い。85話ネタバレ、感想
100円ショップ大納言、予定通りの大繁盛ですね。毎年のことなんでしょうが、運動会の需要が、ピッタリ的中しましたね。
三オバの紹介もありましたが、田辺の謎の行動もありましたね。光江は、何か知っているのか、いつもの行動なんでしょうか。
田辺に、あの若い美女との組み合わせは、何か深いワケが、ありそうですね。
そして、涼次の意外なことも、分かりましたね。なんと、すずめの漫画の大ファンでした。こんな大ファンに、偶然めぐり会えて、すずめも救われましたね。
秋風も言っていたように、読者を喜ばせることができて、よかったですね。
さてさて、思わぬベストカップルを見つけて、すずめの今後は、どう進むのでしょうか。
一方、野鳥オタクが登場しましたので、野鳥関連の情報が続きそうです。
恩田川は、町田から神奈川に流れる川ですが、水がきれいなため、野鳥が多く観察されています。
麦は、ジョウビタキを探しに行きましたが、スズメによく似たキレイな鳥で、冬にやってくる渡り鳥です。
半分、青い。85話キャスト
楡野 鈴愛:永野 芽郁
楡野 宇太郎:滝藤 賢一
楡野 晴:松雪 泰子
森山 涼次:間宮 祥太朗
田辺 一郎:嶋田 久作
藤村 光江:キムラ 緑子
藤村 麦:麻生 祐未
藤村 めあり:須藤 理彩
語り:風吹 ジュン